分析対象
Jリーグに所属するJクラブを対象に、経営成績と財政状態の推移(2005年度から2023年度まで)をみる。
今回の対象Jクラブは、名古屋グランパスである。
経営成績、財政状態ともに良いと言える。

:第107回目_20250330号
経営成績の推移(2005年度以降)
名古屋グランパスの営業収入は、2005年度は37億円で、2008年度には41億円になった。その後、40億円台に推移し、2018年度に55億円、2019年度に過去最高額の69億円になった。2020年度にCOVID-19の影響で減少したが徐々に回復し2023年度には63億円になった。
また、当期純利益は、2005年度以降の19年間のうち11年で当期純利益がプラスである。
2023年度の営業収入63億円は全60のJクラブで7番目に多額で、2023年度の当期純利益2億円は全60のJクラブの中で7番目に多額であることから、企業の活動成果を示す経営成績は良いと言える。

出所:Jリーグ クラブ経営情報より集計
営業収入内訳と順位(J1/J2)の推移
名古屋グランパスは、安定したスポンサー収入で多額の営業収入となっている。2023年度は、スポンサー収入が減少したものの入場料とその他収入が増加した。
2023年度のその他収入20億円の内訳は、物販収入が6億円、アカデミー関連収入が2億円であり、他の12億円は、大会での成績に基づく賞金や選手移籍に伴う収入などが含まれると言われている。

出所:Jリーグ クラブ経営情報より集計
財政状態(純資産)の推移
名古屋グランパスは、2005年度末に純資産678百万円、純資産比率71%であった。2012年度の当期純利益▲257百万円、2013年度の当期純利益▲78百万円の計上で純資産14百万円、純資産比率が2%になった。2016年度に増資で純資産が増加したものの、2019年度から2021年度まで連続しての当期純損失計上で2021年度末に純資産▲297百万円のマイナス、純資産比率▲20%になった。しかし、2022年度の特別利益635百万円の計上などで、2023年度末に純資産625百万円、純資産比率32%と改善した。
2023年度末の純資産金額625百万円は全60のJクラブの中で14番目に多額であり、純資産比率32%は全60のJクラブの中で22番目に高く、財政状態は良いと言える。

出所:Jリーグ クラブ経営情報、JクラブのHPなどから集計

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