分析対象
Jリーグに所属するJクラブを対象に、経営成績と財政状態の推移(2005年度から2023年度まで)をみる。
今回の対象Jクラブは、ジェフユナイテッド千葉である。
経営成績、財政状態はともに、全Jクラブの中で中位と言える。

:第123回目_20250727号
経営成績の推移(2005年度以降)
ジェフユナイテッド千葉の営業収入は、2005年度は27億円で、その後に増加し、2008年度は過去最高額の36億円を計上した。しかし、2009年度以降は20億円台で推移し、2023年度は26億円になっている。
また、当期純利益は、2005年度以降の19年間のうち11年で当期純利益がプラスである。
2023年度の営業収入26億円は全60のJクラブで23番目に多額であり、2023年度の当期純利益▲0.5億円のマイナスは全60のJクラブの中で40番目に多額であることから、企業の活動成果を示す経営成績は全Jクラブの中で中位と言える。

出所:Jリーグ クラブ経営情報より集計
営業収入内訳と順位(J1/J2)の推移
ジェフユナイテッド千葉は、13億円から20億円程度のスポンサー収入を安定して計上している。
2023年度のその他収入6億円について、物販収入が2億円、アカデミー関連収入が1億円、女子チーム関連収入が1億円あり、他の2億円は、大会での成績に基づく賞金や選手移籍に伴う収入などが含まれると言われている。

参考:柏レイソルの営業収入内訳と順位(J1/J2)の推移

出所:Jリーグ クラブ経営情報より集計
財政状態(純資産)の推移
ジェフユナイテッド千葉は、2005年度に純資産261百万円、純資産比率40%であった。2009年度に638百万円、2010年度に312百万円の当期純損失を計上したが、2009年度の増資や当期純利益の計上で純資産プラスを維持し、2023年度末には純資産382百万円、純資産比率20%になっている。
2023年度末の純資産382百万円は全60のJクラブの中で17番目に多額で、純資産比率20%は全60のJクラブの中で37番目に高いことから、財政状態は全Jクラブの中で中位と言える。

出所:Jリーグ クラブ経営情報、JクラブのHPなどから集計

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