分析対象
Jリーグに所属するJクラブを対象に、経営成績と財政状態の推移をみる。
今回の対象Jクラブは、ガンバ大阪である。
経営成績は非常に良く、財政状態は全Jクラブの中で中位である。

:第101回目_20250216号
経営成績の推移(2005年度以降)
ガンバ大阪の営業収入は、2005年度に34億円であったが、2008年度に44億円、2016年度に51億円となった。コロナ禍の2020年度は45億円に減少したものの、その後に徐々に増加し、2023年度は過去最高額の66億円になった。
また、当期純利益は、2005年度以降の19年間のうち16年で当期純利益を計上している。
営業収入は多額で増加傾向にあり、多くの年度で当期純利益を計上しており、企業の活動成果を示す経営成績は非常に良いと言える。

出所:Jリーグ クラブ経営情報より集計
営業収入内訳と順位(J1/J2)の推移
ガンバ大阪は、安定してスポンサー収入を得るとともに、近年はその他収入を増加させ、多額の営業収入を計上している。
2023年度の営業収入66億円の半分弱を占めるその他収入31億円には、選手移籍に伴う収入や海外クラブとの親善試合開催に伴う売上などが含まれると言われている。

出所:Jリーグ クラブ経営情報より集計
財政状態(純資産)の推移
ガンバ大阪は、2005年度以降、当期純利益の計上などにより純資産を増加させ、2023年度末には純資産が716百万円になった。また、純資産比率はプラスを維持し、2023年度末には28%と良好といわれる30%に近い。
純資産プラスを継続しているものの、純資産比率が30%を下回っており、財政状態は全Jクラブの中で中位である。

出所:Jリーグ クラブ経営情報、JクラブのHPなどから集計
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