全Jクラブが1つの会社だったら…(美津濃)

分析対象 

Jリーグに所属する全てのJクラブが1つの会社であったと仮定(以下、全Jクラブ)し、主要な会社の経営成績、財政状態と比較する。

今回の比較対象会社は、大手総合スポーツ用品メーカーの美津濃株式会社(以下、美津濃)である。

*全Jクラブの売上高等は、各Jクラブの売上高等を単純に合計している。また、比較対象会社は連結の売上高等を利用している。

 :第99回目_20250202号

売上高(経営成績)

14年度は、美津濃の売上高が1,871億円と全Jクラブの売上高868億円の約2.2倍であった。

15年度から22年度まで、美津濃、全Jクラブともに、売上高が増加傾向になっている。

23年度は、美津濃の売上高が2,297億円と全Jクラブの売上高1,518億円の約1.5倍である。10年前の約2.2倍と比べると比率は小さくなっている。

出所:全JクラブはJリーグ クラブ経営情報、美津濃は有価証券報告書より集計

 

当期純利益(経営成績)

14年度は、美津濃の当期純利益が33億円で、全Jクラブの当期純利益が22億円であった。

15年度から22年度は、美津濃は継続して当期純利益を計上している。

23年度は、美津濃の当期純利益が143億円であるが、全Jクラブの当期純利益は▲11億円のマイナスである。

出所:全JクラブはJリーグ クラブ経営情報、美津濃は有価証券報告書より集計

 

純資産(財政状態)

14年度は、美津濃の純資産が929億円と全Jクラブの純資産125億円の約7.5倍であった。

15年度から22年度は、19年度に美津濃の純資産と全Jクラブの純資産の比率が4.9倍と小さくなったが、20年度以降全Jクラブは当期純損失を計上し比率が大きくなっている。

23年度は、美津濃の純資産が1,421億円と全Jクラブの純資産228億円の約6.2倍であり、10年前の約7.5倍と比べると差は小さくなっている。

また、美津濃の売上高は、全Jクラブの売上高の1.5倍程度の規模であるが、純資産は6倍程度の規模である。

出所:全JクラブはJリーグ クラブ経営情報、美津濃は有価証券報告書より集計

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