分析対象
Jリーグに所属する全てのJクラブが1つの会社であったと仮定(以下、全Jクラブ)し、主要な会社の経営成績、財政状態と比較する。
今回の比較対象会社は、競技用シューズやスニーカー、ウェアなどを製造、販売する株式会社アシックス(以下、アシックス)である。

*全Jクラブの売上高等は、各Jクラブの売上高等を単純に合計している。また、比較対象会社は連結の売上高等を利用している。
:第98回目_20250126号
売上高(経営成績)
14年度は、アシックスの売上高が3,541億円と全Jクラブの売上高868億円の約4.1倍であった。
15年度から22年度まで、アシックス、全Jクラブともに、売上高が増加傾向になっている。
23年度は、アシックスの売上高が5,705億円と全Jクラブの売上高1,518億円の約3.8倍である。10年前の約4.1倍と比べると比率は小さくなっている。

出所:全JクラブはJリーグ クラブ経営情報、アシックスは有価証券報告書より集計
当期純利益(経営成績)
14年度は、アシックスの当期純利益が223億円で、全Jクラブの当期純利益が22億円であった。
15年度から22年度は、アシックスは18年度と20年度を除き当期純利益を計上している。
23年度は、アシックスの当期純利益が353億円であるが、全Jクラブの当期純利益は▲11億円のマイナスである。

出所:全JクラブはJリーグ クラブ経営情報、アシックスは有価証券報告書より集計
純資産(財政状態)
14年度は、アシックスの純資産が2,019億円と全Jクラブの純資産125億円の約16.2倍であった。
15年度から22年度は、アシックスは18年度と20年度に当期純損失を計上するなどで純資産を減少させているが、全Jクラブは純資産を増加させている。
23年度は、アシックスの純資産が2,068億円と全Jクラブの純資産228億円の約9.1倍であり、10年前の約16.2倍と比べると差は小さくなっている。
また、アシックスの売上は、全Jクラブの売上の4倍程度の規模であるが、純資産は9倍程度の規模である。

出所:全JクラブはJリーグ クラブ経営情報、アシックスは有価証券報告書より集計
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