分析対象
Jリーグに所属する全てのJクラブが1つの会社であったと仮定(以下、全Jクラブ)し、主要な会社の経営成績、財政状態と比較する。
今回の比較対象会社は、屋内型複合レジャー施設「ラウンドワン」を運営する株式会社ラウンドワン(以下、ラウンドワン)である。

*全Jクラブの売上高等は、各Jクラブの売上高等を単純に合計している。また、比較対象会社は連結の売上高等を利用している。
:第97回目_20250119号
売上高(経営成績)
14年度は、ラウンドワンの売上高が839億円と全Jクラブの売上高868億円とほぼ同じであった。
15年度から22年度まで、ラウンドワン、全Jクラブともに、売上高が増加傾向になっている。
23年度も、ラウンドワンの売上高が1,591億円と全Jクラブの売上高1,518億円とほぼ同じである。
直近10年間は、ほぼ同程度の割合で売上高が増加している。

出所:全JクラブはJリーグ クラブ経営情報、ラウンドワンは有価証券報告書より集計
当期純利益(経営成績)
14年度は、ラウンドワンの当期純利益が▲46億円で、全Jクラブの当期純利益が22億円であった。
15年度から22年度は、ラウンドワンは20年度を除き当期純利益を計上している。
23年度は、ラウンドワンの当期純利益が157億円であるが、全Jクラブの当期純利益は▲11億円のマイナスである。

出所:全JクラブはJリーグ クラブ経営情報、ラウンドワンは有価証券報告書より集計
純資産(財政状態)
14年度は、ラウンドワンの純資産が516億円と全Jクラブの純資産125億円の約4.1倍であった。
15年度から22年度は、ラウンドワンは20年度を除き当期純利益を計上し純資産を増加させているが、全Jクラブは19年度から21年度まで3年度連続して当期純損失を計上し18年度の212億円が最も多額であった。
23年度は、ラウンドワンの純資産が705億円と全Jクラブの純資産228億円の約3.1倍であり、10年前の約4.1倍と比べると差は小さくなっている。
また、ラウンドワンの売上は、全Jクラブの売上と同程度の規模であるが、純資産は3倍程度の規模である。

出所:全JクラブはJリーグ クラブ経営情報、ラウンドワンは有価証券報告書より集計
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