分析対象
2023年度にJリーグに所属する全60クラブで、入場料収入が増加した高額5クラブをみる。

:第96回目_20250112号
Jクラブの入場料収入合計推移
はじめに、2006年度以降、Jリーグに所属するJクラブが計上した入場料収入合計の推移をみる。
2006年度の140億円(入場者数828万人)から、2011年度などに一時的に減少したものの緩やかな増加傾向で推移し、2019年度には216億円(入場者数1,124万人)となった。コロナ禍になった2020年度に84億円(入場者数358万人)と前年度比で▲132億円減少したが、2022年度には175億円(入場者数799万人)まで回復した。
2023年度は238億円(入場者数1,105万人)で2022年度と比べて63億円増加した。

出所:Jリーグ クラブ経営情報を集計
入場料収入が減少したJクラブ
つぎに、全60クラブのうち、2023年度の入場料収入が減少したJクラブをみる。
1位は、柏レイソルで、2022年度4.8億円から2023年度4.1億円と0.7億円減少した。柏レイソルは、J2に所属し優勝した2019年度の4.1億円程度の水準になった。
2位は、ギラヴァンツ北九州で、2022年度の1.0億円から2023年度0.8億円と0.2億円減少した。ギラヴァンツ北九州はコロナ禍の2020年度に過去最高額の1.5億円を計上したが、その後、減少している。
3位は、いわてグルージャ盛岡で、2022年度の0.3億円から2023年度は0.2億円と0.1億円減少した。
全60クラブ中、入場料収入が減少したクラブは7クラブのみであった。

出所:Jリーグ クラブ経営情報を集計
入場料収入が増加したJクラブ
さいごに、全60クラブのうち、2023年度の入場料収入が増加したJクラブをみる。
1位は、浦和レッズで、2022年度14.3億円から2023年度21.4億円と7.1億円増加した。浦和レッズは2019年度の入場者収入が23億円でありコロナ禍前の水準まで回復しつつある。なお、2005年度以降で最も入場料収入が高額であったのは2007年度に浦和レッズが計上した30億円である。
2位は、名古屋グランパスで、2022年度6.9億円から2023年度12.4億円と5.5億円増加した。名古屋グランパスの入場料収入は、2019年度の12.2億円を上回り、2023年度の12.4億円が過去最高額である。
3位は、ヴィッセル神戸で、2022年度8.2億円から2023年度13.2億円と4.9億円増加した。
4位は横浜Fマリノス、5位はFC東京である。

出所:Jリーグ クラブ経営情報を集計
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